2016年4月9日土曜日

ECI、モラルある指導をEUに呼び掛け


ECI、反BDS解決とイスラエル嫌い終結に向けたモラルある指導をEUに呼び掛け

【ブリュッセル 2016年4月6日】 先月ブリュッセルで起きたテロ事件後、イスラエルを嫌う、イスラエル抹殺を公に教える急進的反イスラエル感情を誇張し合法化するBDS運動の国際的戦いの中で、モラルあるリーダーシップをとるよう、ECIはブリュッセルにある欧州議会で、EUに呼び掛けた。

マーティン・シュルツ欧州議会議長に宛てた書簡の中で、トマス・サンデルECI創設者は、シュルツ議長の反ユダヤ主義と過激主義に関する問題に強いリーダーシップを発揮していることに感謝の意を述べると共に、EUの反BDS解決の支持を募ることによって、イスラエルに対する差別と暴動の扇動を終結する努力を求めた。シュルツ議長はイスラエルとの良好関係を望む支持者であり、2015年11月、EUのイスラエル製品のラベル化の新たな政策に反対の立場を取った。

「欧州がブリュッセルで起きた卑劣なテロ攻撃の余波に甘んじる一方で、イスラエルに対するボイコット、売却、制裁を実施する行為がEU議員のイニシャティブで起きています。私たちはイスラエル嫌いの道を開こうとする力に乗ってはいけないのです。」

我々は平和共存に向けた将来設計を減退させる対立する巧言ではなく、恒久の平和に向けた実際的解決が必要だ。

「多くの異なった国々のすべての社会的地位から欧州市民に至るまで、我々はBDS運動に対して確固たる立場を取る必要があり、イスラエルへの差別は明らかに違法であり、EUが許すべきで問題ではないことを主張します。」

2月、欧州議会は、ISISのシリアとイラクにいるキリスト教徒と少数派に対する残虐的大量虐殺を正式に認める決議を最初の国際機関として認めた。欧州市民として、そのような重要問題に対して国際的なモラルあるリーダーシップを取った選ばれた議員たちを誇りに思う。「同じように、国際的フォーラムである欧州議会がBDS運動に向けた解決の決議を採択すべきであろう。」

ここ数カ月間、各政治団体の指導者らが、カナダのリベラル政権から英国の保守政権に至るまで、イスラエルへのボイコットは世界貿易機構(WTO)と関税貿易一般協定(GATT)から見るなら違法であるとした。さらに、フランスの最高裁判所は、一つの民族、国民、宗教で構成された組織に向けたボイコット運動であるがゆえに、BDSとは、個々人、グループに対する差別、増悪、暴動を扇動するものであるとした。

トマス・サンデルは「今こそ、欧州議会は次のステップに進み、歴史的に暴力と大量虐殺を助長したこれらの行為に有罪判決を下す時が来たのです。つまり、BDSという旗を掲げた現在の組織がユダヤ・ビジネスをボイコットし、糾弾していることに対してです。数世紀間、最悪な誹謗中傷はユダヤ人に向けられていましたが、今日その矛先は、反ユダヤ主義の名で、ユダヤ人個々人ばかりでなく、ユダヤ国家イスラエルに向かって、誹謗中傷へと広がり攻撃してきているのです。」と主張した。

メルケル・ドイツ首相は3月、ベルリンで行われた反ユダヤ主義に対抗する列国議会連合(the Inter-Parliamentary Coalition for Combating AntisemitismIsrael (ICCA)の会議で、
「『再び同じ過ちを決して犯さない。』という言葉は行動で表さなければなりません。」とスピーチした。3月初めには、マニュエル・ヴァルス・フランス首相が、反シオニズムとは反ユダヤ主義とイスラエル嫌いと同じ意味であることを述べた。

「イスラエルへのボイコット、制裁は、国際貿易法を侵害するものです。BDS運動は単にイスラエルの商品を排除するか保つかの問題ではなく、イスラエル国家が存続かどうかにあるのです。過去数年、ヨーロッパでは痛みを伴う証言となりますが、反イスラエル、ユダヤ嫌いはBDS活動を刺激し、その結果、ユダヤ人に対する暴動、テロが増大しているのは明らかです。」とサンデルは結論付けた。

平和への道のりは、民主主義と相互のコミュニケーションによって出来て行くが、BDSの促進は分派、分裂をもたらし、そこに共存はない。EUは、差別、扇動、WTO加盟国へのボイコットは間違いであり、違法であることを明らかにしなければならない。BDSとは問題であり、解決でもなく、EUが容認してはならない事柄である。

ECIは2003年、高まる欧州の反ユダヤ主義に対してクリスチャンのイニシアティブをとり、ブリュッセルで設立された。2005年1月、ECIは初のホロコースト記念日をブリュッセルの欧州議会で正式に開催した。その10カ月後、国際連合の総会で60対7で、国際ホロコースト記念日が1月27日に採択された。

今日、ECIは欧州とイスラエルの親善関係を育むために活動し、最新の反ユダヤ主義的発言、ユダヤ・ボイコット、イスラエルの孤立化と悪者扱いに対して戦っている。ECIの年次政策会議は、2016年4月21日に、ブリュッセルで開催予定である。