2013年1月10日木曜日

ECI、ホロコースト生存者の個人的な体験から新世代に伝えるユニークなエキシビジョンに協力


 2013年1月10日 ブリュッセル


「数百人ものヨーロッパのユダヤ人に対する組織的殺人は、顔のない統計のデーターや歴史上の異常な出来事というように事の重大さが弱められては、決してならない。」

これは、ホロコーストの重大さをユニークな方法で伝える作品をを公開している、ニュージーランドの芸術家ペリー・トロッター氏の言葉である。

それは、『ショーアーの影 (ホロコースト)』と題されている。写真とオリジナルの音楽を使い、ホロコースト生存者の体験からエピソードが選ばれ、短時間で紹介されている、人を引きつける構成だ。ホロコーストとの関連性をほとんど持たない、もしくは重大なことだと思っていない新しい世代に届くため、ホロコーストの歴史的正確さを保ちつつ、力強く、記憶を思い出させる作品が制作された。

ECIは、ヨーロッパ内外で『ショーアーの影 (ホロコースト)』の映像がオンライン上からその後援者に広がっていくことを助けるため、ペリー・トロッター氏と協力している。若い人々に届くように特に力を入れていく。

2007年、スロバキア出身のヤン・フィゲル欧州委員長はブリュッセルでのECI主催の国際ホロコースト記念日の催しで語った。同氏のスピーチの中で、「もっとも偉大なる挑戦は、ナチスによるユダヤ人大虐殺の時になされた残虐行為について、ほとんど、あるいはまったく知らない新しい世代の中に記憶を生きたものとして保ち続けることにある。」と言及した。

「ホロコーストは単に過去に起こった悲惨な出来事というだけでなく、過去の過ちを繰り返さないためにも、何度も何度も思い出さなければならないものである。」と話した。

1997年、すでにスウェーデンの調査では多くの若者たちはホロコーストが実際に起こった出来事だったと信じていない、ということが分かっている。

『ショーアーの影 (ホロコースト)』の公開に着手したことは、ホロコーストの切迫したメッセージも共に次世代に伝えるECIの新しい努力の一つだ。「もし我々が反ユダヤ主義について何も言わなければ、そのうちに取り返しのつかないことになってしまう。」

これまでと違い、「歴史から学ぶ」キャンペーン2013は、1月27日の国際ホロコースト記念日で終わるものではない。むしろその日から教会や信仰をもつグループにおいて本格的に始まるものだ。『ショーアーの影 (ホロコースト)』の公開は今年を通じてオンライン上におかれ、若者のグループやその他の人々がアクセスし、自由に教材として使用できる。

ホロコーストの時の人々の苦難について可能な限り多くの個人的な証を提供するために、この公開は定期的に更新される予定だ。短いビデオクリップは、1月27日の日曜日の教会の集会や記念のイベント等ではもちろん、今年一年間を通して上映することができる。

オンラインでの公開は、www.learnfromhistory.eu から見ることができる。