2015年10月2日金曜日

ECI、基本的権利についての最初の欧州討論会に招待

首尾一貫しないEUの政策が、反ユダヤ主義に対する効果的な対策を妨害

【ブリュッセル 2015年10月2日】 欧州委員会は、反ユダヤ主義の台頭とイスラムに対する嫌悪の高まりを受け、基本的権利についての初の年次討論会を開催した。

反ユダヤ主義と反イスラムをまったく同一のものとして嫌悪する、とまとめた取り決めに、代表団からは賛否両論が上がった。

Frans Timmermans 欧州委員会第一副委員長は木曜日、彼の決定を弁護して、「今は両方のグループがともに座り、お互いについて話す代わりに、お互いが話し合う時だ。」と語った。Timmermans はこの2つの現象はその起源、歴史、現れや与える影響においてそれぞれ違うことを認めているが、いまだに、両者は同じ会合の中で取り組む必要があると信じていた。

イスラエルのためのヨーロッパ連合の創設者のTomas sandellは円卓会議に招かれたが、彼は唯一の非ユダヤ系で親イスラエル団体の代表だった。発言の中で、彼はTimmermans 氏を「反ユダヤ主義を隠す覆いとして反イスラエル主義を用いる者たちがいる」ことを認めたことを評価した。続けて、「シオニズムは歴史的に反ユダヤ主義に対する解決であって原因ではない。」と語った。

今日、ユダヤ人国家が、存在するというだけで、イスラエルをボイコットすることを求める過激なグループに、再び問題視されている。同グループはまた、そういうものとしてユダヤ人について否定的な見解をもっている。サンデール氏は、別に書かれた声明の中で、「欧州委員会は、西岸、カザ地区で生産されたイスラエル産品にラベルを貼ることを求めている。そのような態度は、再びイスラエルを孤立化させ、反ユダヤ主義を阻止するという目標に対して傷を付けるというリスクを負うことになるものだ。」と警告した。この新しい法案の導入は現在、日々持ち出されようとされ、すべてのイスラエル産品を禁止することを望む反イスラエル勢力に火をつけるかのようだ。

レイキャビク、アイスランドの市議会は国際的暴力の後、すべてのイスラエル生産物を禁止する決定を撤回しなければならなくなった。「イスラエル生産物にラベルを貼る要求は、イスラエルが中東紛争の問題の唯一の原因だと信じる勢力とヨーロッパのユダヤ人に報復する勢力を強めるだけだ。」

彼はまた、ナチスの第三帝国の反ユダヤ主義はユダヤ人ビジネスをボイコットするところから始まった事実を欧州委員会に思い起こさせた。

この会合において、Timmermansは、反ユダヤ主義に関わる問題ともう一つ別にイスラム恐怖症に対する問題に対する特別な責務を持つ2人のコーディネーターを任命することを決めたことを発表した。

ブリュッセル、パリそしてコペンハーゲンでのユダヤ人を標的にしたテロ攻撃に対する欧州委員会の消極的な反応に、多くのユダヤ人グループは失望の意を表明してきた。彼らはヨーロッパに別の形での人種差別主義と外国人嫌いの存在を認め、彼らは欧州委員会が真の懸念に言及していないことに恐れを抱いている。

この討論会でMette Bentowは、コペンハーゲンのテロ攻撃の生存者の一人だが、彼女の若い家族に負わされたトラウマの証を分かち合った。彼女は率直にヨーロッパにいて将来があるのかと問いかけた。

ヨーロッパユダヤ人会議の代表Moshe Kantorは、EUはユダヤ人たちがヨーロッパから離れることを防ぐために十分な努力をしていない、と演説の中で警告した。昨年、何万ものユダヤ人たちがより安全な場所を求めてヨーロッパを去った。そして今日ヨーロッパにいる250万人のユダヤ人のうち三分の一が他国への移住を考えている。全ヨーロッパでユダヤ人が去って空になる、そしてその対応は十分になされていない、と警告を発した。

文書にされた声明でSandellは、欧州委員会が、もはや反ユダヤ主義をヨーロッパのユダヤ人の構造を脅かす特別な問題として認めず、単に他の形の民族主義と差別問題として言及しているように見えるのは明らかだと語った。ヨーロッパが2003年に反ユダヤ主義暴力の最後のピークに直面した時、EUの世論調査はイスラエルを世界の平和を脅かす最悪の脅威と呼んだ。Romano Prodi欧州委員会委員長は台頭する反ユダヤ主義に特別に取り組むために緊急サミットを招集した、と指摘した。

その批判的な意見にもかかわらず、ECIはヨーロッパの機構や組織と共に働くことに深く関与することにとどまっていることは、EUとその加盟国に反ユダヤ主義の脅威が完全に認識され、取り組まれていると確信させるものである。また共同社会の相互の対話と、男子の割礼と儀式的虐殺の禁止令を求めるような、ユダヤ人とイスラム教徒間で直面している共通の脅威においての提携の必要にも気づくが、しかしEUは次世代のために、ユダヤ人の生活をより安全で安心できるように一層の努力をする必要があると言及している。