2015年11月11日水曜日

ECI、EUガイドラインに反対

ECI、EUの入植地ラベルのガイドラインを非難
EUは分裂ではなく一致を促進すべき

【ブリュッセル 11月10日】  EUが、ヨルダン川西岸地区、ゴラン高原、東エルサレムでのユダヤ人入植地域で生産された商品に限り、生産地を明記する方針を決めたことに対して、ECIは、反対声明の書簡を発行した。この法案は11日の水曜日に決定される。

10日火曜日、ブリュッセルで、ECI創設者のトマス・サンデルは、ちょうど「水晶の夜(訳注:ナチスがドイツとオーストリアのユダヤ人に対して行った一斉襲撃)」の77年目の一日前にあたり、暗黒の時代に再び戻る幕開けになるかもしれないと行動を呼びかけた。

10日火曜日に発した声明で、「そのような決定は、時ではなく、不相応で、なにより不備がある。合法的なイスラエル企業が汚名を着せられるばかりか、現在入植地のイスラエル企業で働く、数万人ものパレスチナ人の生活が危険にさらされることになるであろう。」と語った。

ラベルの義務付けは、究極的にはイスラエルのボイコットを完全に狙う、急進的欧州反イスラエルNGO団体によって何年もの間、提唱されてきた。

書簡の中で、アンドリュー・タッカーECI顧問弁護士は、次のように指摘した。「EUは、モロッコ、トルコ、ロシアのように、占領地区に入植を維持するため、多くの国々に援助と財政協力を提供してきました。もし、占領地区の入植を支援しないというのがEUの政策であれば、すべての同じ状況下で、公平にその政策を適応すべきでしょう。」

入植地区での商品はEUとイスラエルの自由貿易協定からすでに除外され、EU税関を通過した他のイスラエル商品とは別にラベル付けされている。間近に迫ったガイドラインが決定されるのであれば、消費者に届くまでこのラベル付けが義務付けられる。

ダビデ・ワルツEUイスラエル大使は次のように述べた。「このような決定は、イスラエル、そして世界中にあるユダヤ人コミュニティに、77年前の水晶の夜のように痛い記憶を思い出させます。」

欧州委員会は、イスラエルを分離させ、悪魔化させる過激グループに屈してはならないと、トマス・サンデルは主張した。「このような決定は、平和と協調を生み出すものではなく、分離と敵対にしかすぎない。1950年代に発足した欧州統合は、互いに分裂することでも、敵対関係を築くために創設されたわけではない。共に働くために発足されたのである。中東全体が暴力とカオスで荒らされている状況の中で、EUは、唯一の民主主義の価値を共有できる国、イスラエルを支持するべきである。このような時期に、ラベルの義務付けによってイスラエルを弱体化させるべきではないのである。」