2013年11月15日金曜日

PRESS RELEASE

イスラエルのためのヨーロッパ共同体はイスラエルを援助して10年目となります


2013年11月15日 【ブルッセル】 本当にごく最近迎えた「水晶の夜」事件の75年目の記念日の直後、水曜日、EUの首都ブリュッセルにある欧州議会で、ECI(イスラエルのためのヨーロッパ共同体)が創設されて10年目の記念をお祝いしました。「EUとイスラエル-どちらの方向へ進むか」という会議では、西岸・ガザ地区に対して提示されているEU側のガイドラインを考慮して、1973年のヨムキプール戦争(第四次中東戦争)以降のEUとイスラエルの関係を再度評価いたしました。新しいガイドラインはEUからの助成金、資金提供、融資を禁止するものです。グリーンラインを超えるイスラエルの事業だけでなく、1967年後の国境を超えて活動するものも、あらゆる働き、イスラエルの事業全体に適応されます。

「ヨーロッパはイスラエルにおいて力を失っている」と警告を、イスラエル外相 David Saranga は会議で話しました。「全く、何もしないということはありません。もしヨーロッパがイスラエルに対して困難な態度を継続するならばイスラエルはその協力して活動する他の方法を探し始める機会があるということです。」と続けました。

ECIの法律相談員 Andrew Tucker (アンドリュー タッカー氏)は、1973年のヨムキプール戦争が、EUとイスラエル関係の重大な分岐点となった指摘しました。というのも、それ以降、初めて、欧州共同体が、アラブ・イスラエル紛争のそれぞれの立場を明示したからです。西岸・ガザ地区は国際法では違法であると宣言し、1949年に定められた停戦ラインの内側にパレスチナが自治政府を持つ権利を認めました。ヨムキプール戦争以降、アラブ側がイスラエルを支援した米国やオランダに対して石油の輸出を停止し、テロ行為の威嚇が、突然のヨーロッパの心の変化と政治の方向性を示す時となったと、タッカー氏は語るのでした。
 
歴史家 Bat Ye’or (バト・イエオール)は、新しいヨーロッパの政策の強化として、1980年のウィーン条約とヨーロッパ・アラブ間対談を示しました。これは、通商上の理由として、欧州共同体がそれ自体、アラブ連盟と対談の上で一致した時のことでした。欧州共同体のガイドラインはこれらのより早くからの政策の決定の直接的な結果であると、タッカー氏とバト・イエオール氏は論じています。
 
欧州議会議員 Sari Essayah (サリ・エッサイヤー女史)は欧州対外行動局が、欧州議会が休日に入ろうとしている時、ヨーロッパの政治制度が夏の休暇の時に、イスラエルを選び出し、論争の的となっているガイドラインを発することでその領域を超えていると批判しています。
 
このことは良い統治と民主社会の各々それぞれの主義に反して行っています」と、女史は言いました。「なぜ、欧州対外行動局が欧州議会というEUの中でただ唯一民主主義的に選ばれている制度といかなる議論会議をもたなかったのか、そして、なぜ再びイスラエルだけが選び出されているのか、というのもモロッコのような論争されている領土がある他の国々は何も質疑されないのか」と女史は続きます。エッサイヤー女史はまた、ガイドラインのタイミング批判していました、それは合衆国国務長官ジョン・ケリー氏が和平交渉を再び始めるよう計画しが同じ週に発せられたということです。
 
EUガイドラインのタイムラインはもう一人の責任欧州議会議員であり、欧州議会外務委員会委員長の Elmar Brok (エルマー・ブロック)氏によって非常に批判されています。7月のエルサレムポストとのインタービューでは、ブロック氏はガイドラインを発したそのタイミングを破滅的と言っていますし、EUの官僚制度が世界の他の場所から切り離されていると責めています。ブロック氏によれば、研究調査と刷新するという分野では、イスラエルは一流で先導する国であるゆえ、このガイドラインはヨーロッパに対しては、逆効果になることができるのです。エルマー・ブロック氏は、議会で話しました。

そこでは、イスラエルへの新しいチャレンジは、メディア戦争に勝利することであると強調しました。他の言葉を使うと、イスラエルはヨーロッパにその位置を取り戻す必要があります。欧州対外行動局、その副代表であるJerome Cassiers(ヤロメ・カッシエール氏)は、外交と安全政策の上級代表委員であり、明らかにガイドラインには責任を持つ Catherine Ashton(キャサリン・アシュトン女史)への報告を集めるために議会に出席した。

彼がなしたスピーチでは、ガイドラインは法律を制定するというといった行動をとることでなく2012年12月のサミットで出された結果に基づいて、欧州議会(欧州外務議会)の明らかな体制の基に発せられたものであると語る事で、カッシエール氏はガイドラインを弁護した。EUのこれからの計画、特に「ホライズン2020」という800億ユーロ規模の研究とイノベーションへの投資計画に対して、次の協議の再開に備えて、ガイドラインは発せられた。

イスラエルは、その計画に加わっていますが、唯一EU(欧州連合)の非メンバーであるということです。続いてガイドラインはEU(欧州連合)の政策と国際法に基づいていると主張しています。そしてカッシエール氏は、イスラエル政府との交渉でEUとイスラエル間の貿易関係に害を起こさくなるだろう実際的な解決へとつながることを願っています。しかし、入植者は和平へは妨げになっているとカッシエール氏もまた、何度も何度も繰り返しました。
 
ECI創設責任者 Tomas Sandell(トーマス・サンデル氏)は、入植者は和平の妨げではなく、パレスチナの委任統治15条で述べられているように国際法に全く従っていると述べることで、その会議を終了しました。これは、パレスチナに居住する人々の間に人種、宗教とか言語に関する単なる理由で差別があったはならないということです。
 
サンデル氏はユダヤ人が1920年のサンレモ会議の決議と1922年の委任統治領パレスチナの決議で彼らに約束された領地から追放されたとアンドリュー・タッカー氏によって表現された心遣いを何度も繰り返した。

「パレスチナ自治国のリーダーである、マフムッド・アッバース氏は、後のパレスチナ自治国にはユダヤ人は全くいなくなり、我々はEU上級代表から何も断言は聞かなかったと語りました」と、サンデル氏は特に言及しました。憎しみの誘因となるものが平和への本当の障害であり、平和を達成する為にストップされなければならないと続けて話しました。

サンデル氏のスピーチで、アラブ・イスラエル紛争に対する新しいEU(欧州連合)の政策の輪郭を提出しました、それは、ヨーロッパの価値を更によく表すものです。「これらの価値の一部を担っており、残っている、中東全域の中に唯一の国があります、イスラエルです。EU(欧州連合)もこの事実を認め、それを公の場で述べているのは今この時です。」

各々欧州議会上級代表と欧州議会外交委員会を代表するMr. Cassiers(カッシエール氏)とMr. Brok(ブロック氏)へアンドリュー・タッカー氏とトーマス・サンデル氏が公開状を手渡すことで会議は終了しました。公開状は欧州連合に、提出されているガイドラインを無効とすること、そして、パレスチナの国家であることの地位と紛争の領土に関して、欧州連合の政策を緊急に再審理することを強く勧めています。

中には政府の大臣級の人もいる中で、20以上の著名なヨーロッパの政治のリーダーによってサインされた公開状は、11月ずっと回され続けるでしょう。

会議は、欧州議会議員のHannu Takkula(ハンヌ・タックラ)によって開催されました。ジャーナリストのSimon Barrett(サイモン・バレット)ばかりでなく歴史家のKelvin Crombie(ケルビン・クロムビエ)、以前のヨーロッパ委員会副長官のKarel Kovanda(カーレル・コバンダ)によるスピーチも含まれていました。

2013年11月7日木曜日

2013年11月号 月間報告

ECI創設10周年記念と将来の備え

【ブリュッセル】 いよいよ来週、11月13日、ブリュッセルにてECI主催の設立10周年記念会が開催されようとしています。10年という歳月はある成長した段階に達したと言えますが、しかし、これで終えてはいけないのです。イスラエルに向かったチャレンジは成長し、ここECIにおいて私たちの努力はその達成に向かって進めていくべきであり、戦略を実行しつつ、再考していく必要があるのです。

ここ数年の働きはダイナミックであり、新しい局面が進む中で、パートナーとの信頼関係が築き上げられてきました。欧州だけでなく、各国政府、国連のような国際機関においても専門レベルで相互関係が深まってきているのです。このようなことは、10年前までは考えられないことでした。

私たちはこの最初の10年間を心から感謝しています。皆様の助けと祈りなくしては、ここまで来ることはできなかったことでしょう。私たちの働きが成長し、拡大していくにつれ、皆様とのコンタクトも新しい方法を加えつつ、さらに関係を深めていくつもりです。この月間報告書を読まれている一部の方だけが、10周年記念に出席できることは理解していますし、会は平日行われることもあり、欧州議会の席にも限りがあります。

総会の主な内容をビデオで提供できないかと考えています。次の祈りのカンファランスは、2014年3月21日~23日の平日に開催される予定です。さらに多くの方々が出席できることを望みます。どうか、その日を覚えておいてください。皆様にも、次の新たなる10年目の歩みとなることでしょう。

EUガイドラインに反対する公開書簡

【ブリュッセル】 2014年1月1日もあと少しとなり、西岸・ガザ地区のEUガイドラインが停止されるか、更新されることもなく実行されようとしています。EUガイドラインでは、東エルサレムを含む、西岸・ガザ地区で、イスラエル産品に対するEU交付金、賞与金、経済的援助が停止されることになります。EUガイドラインこちらから読むことができます。今月11月に、ECIは、このガイドラインに反対する政治指導者の名前を募る意向です。

8頁におよぶ公開書簡の中で、ECIは、「ガイドラインの取り消しと、パレスチナ国家と紛争地域に関する政策の緊急の見直し」を要求しています。公開書簡を作成してからの最初の週で、数名の欧州議員、国会議員、前EU外相、副国会議長からすでに評価を得ています。もし皆様の中にも、EUガイドラインに反対署名することができる政治指導者の方がおられるなら、お知らせください。

欧州議会での最近の会議では、冷戦時代のイスラエルとルーマニアの特別な関わりについて語ってきました。(共産圏の中でルーマニアだけが唯一、イスラエルとの外交を絶ったことがありません。)元共産圏出身の現在欧州議員のひとりがこのように断言しました。「共産国の赤軍を恐れていた時代に、ルーマニアがクレムリンの支持を無視することができたのであれば、今日、EU委員会が発したガイドラインも無視することができるはずです。」

EUガイドラインは欧州そのものと全く矛盾するものです。つまり、気づかれることなく実行され、秘密裏に作り上げられ、全議員の休暇中にできたものであるからです。そして、今こそ、欧州議会、各国政府、議員、市民が、ブリュッセルで選出されていない者たちから力を取り戻す時です。中東は今や、無名の非EU役員の手中に残さている微妙な状態であるといえるでしょう。

この書簡は最初に、来週行われるECI総会で提示しますが、まず、署名を今月11月の期間に募る意向です。来月12月に、欧州加盟国の政府に提示しようとしています。

衝撃的な事実:ユダヤ・ビジネスに75年前の出来事「水晶の夜」が再び起こるのか

【ブリュッセル】 今から75年前の1938年、11月9日の夜から「水晶の夜 Kristallnacht(クリスタル・ナハト)」というユダヤ商店の窓ガラスを割った反ユダヤ暴動が欧州各地で発生しました。

現在の欧州はユダヤ商店の窓ガラスを割ることで反ユダヤ暴動が起こった1930年代とは違います。

しかし、以前の報告書で指摘したように、ユダヤ商品に対するボイコット運動の呼びかけと、ユダヤ人が生きる権利に対して疑問を持っている者たちがいることを耳にするのです。EUガイドラインとともに、EUガイドラインとは別に、西岸・ガザ、東エルサレムで生産されたイスラエル産の良い製品があることを言及したいのです。

クリスチャンとして、私たちは同じ誤ちを繰り返さないよう勤勉であるべきです。過去においては、一カ国だけが反ユダヤの脅威をもたらしましたが、今日においては、世界的な負の投資運動とボイコットが繰り広げられ、歴史的には教会でさえ、その主要な役割を担っているのです。ですから、教会も、クリスチャンも、どちらの側に立つべきか、今、決断すべき時といえるでしょう。

ECIを支持する欧州キリスト教指導者

反イスラエルの政治的戦いが進む中で、多くのキリスト教指導者たちが立ち上がっています。真理と正義に立つキリスト教の指導者らが存在することはうれしいかぎりです。ECIを公に支持するクリスチャンの中には、ペンテコステ欧州フェローシップの新しい指導者である、Arto Hämäläinen氏がいますペンテコステ欧州フェローシップとは、何百万もの欧州クリスチャンを代表する団体です。最近の彼らの役員会で、ECIがユダヤ人を支援する団体のパートナーとして認められることが決定しました。Ulf Ekman氏は、ECIを公に支援する、影響力のあるクリスチャンのリーダーです。

もし、皆様が教会の指導者であるならば、ユダヤ人を支援するために、教会の活動の中で、ECIを祈りと経済で支えてくださるよう考えていただければ幸いです。欧州出身者でなくても、歓迎いたします。イスラエルの敵は、イスラエルの地域に対して、戦いを挑んできています。イスラエルの友であるならば、新しい道筋の中で、共に働こうではありませんか。

牧師会から始まったECI設立10周年記念会をお知らせできることをうれしく思います。来るべき年は、皆様方とともに、また各教会との関わりを強化していく意向です。

増大する反ユダヤの動き、ホロコーストを覚えつつ備える時

【ブリュッセル】 反ユダヤ主義が台頭し、公然とネオナチ政党やホロコースト否定論者が、欧州議会の議席数を獲得としている時、一世代前に欧州大陸で何が起こったのかを記憶することは重要です。特に、過去のこの恐ろしい記憶のない若い世代に、その事実を伝えることは大切であるのです。若いリーダーたちにとって、フランス革命が事実であったように、ホロコーストが起きた事柄は物語ではなく、歴史的事実であるのです。

過去8年間、ECIは、EU議会でホロコーストの日を覚えるとともに、世界の各教会の礼拝においても、この日を覚えるように励ましてきました。

ECIは、ベルリンでホロコースト記念日を組織化し、主要パートナーであるロンドンとベルリンにおいても進めていく方針です。皆様もこの日を覚えてくださるのであれば、どうぞお知らせください。世界の各教会も2014年1月26日(日)をホロコース記念日としていただければと思っています。詳細は来月の月間レポートでお知らせいたします。


ECIのメディアの働き拡大、新しい人々に届く

【ブリュッセル】 10年前にECIがスタートしたときは、YouTube, Facebook, Twitter を知る者はだれもいませんでした。当日、メディアの働きは、高価で、作ることだけでも非常に複雑で難しいものでした。しかし、10年後には、まったくちがったメディアの存在の中で、私たちは生活しているのです。どの世代であってもスマートフォンからニュースを読み、ビデオを見ることができる時代となりました。

ですから、ECIも、新しいメディアツールを使って、働きを進めています。

まず、ソーシャルワークのFacebook で毎日情報を発信しています。Facebookでのメンバーは、10,200以上にのぼり、記事を発信すると共に、現在の問題点について討論しています。どうぞこのディスカッションに参加してください。ECIのFacebookここです。また「いいね。」をしたい方はこちらへ。また、ECIのTwitter は2つあります。1つは国連関連のもので、もう一つは欧州関連のものになります。Twitter でもフォローされる方はこちらこちらになります。

昨年、英国のジャーナリスト Simon Barrett 氏と私たちは、「ヨーロッパ・レポート」という毎月1回行われるトークショーを立ち上げました。この番組で、ブリュッセルのEU議会内にスタジオを作り、現在のイスラエルが抱えている問題をEU議員、専門家、外交官を交え、語る番組です。ご興味のある方は、Revelation TV で、毎月放送されているトーク番組でご覧いただけます。フィンランドでは「TV7」で、ルーマニアでは「Alpha and Omega」で字幕付きで見ることができます。現在、他の国々でもこの番組が放映できないか検討しています。TV7で放映された30分番組のアーカイブはこちらでご覧いただけます。

来年は、皆様とのコミュニケーションをさらに改善し、進めていくつもりです。改善を加えつつ、この月間レポートもよりよいものへと変えられていくことでしょう。これらのメディアを通して、皆様と個人的にもお会いできる日が来ることを期待します。