ECIは、欧州中東局長に公開書簡を渡す
紛争地域のEU政策を見直す時
【ブリュッセル】 キャサリン・マーガレット・アシュトン欧州連合外務・安全保障政策上級代表の5年任期が終わろうとし、和平交渉が滞る中、EUは紛争地域に関する政策を真剣に見直す必要が出てきています。42人の著名な欧州の政治家がサインした公開書簡はこちらからご覧いただけます。その中には、欧州議会外交問題委員会副議長の Fiorello Provera、欧州議会団クネセット代表の議員 Bas Belder がいます。ECIが重荷をもつこの書簡を、ヨーロッパの多くの政治指導者が分かち合い、EU11カ国の広い政治的な範囲でカバーされています。
ECIは、イスラエル・アラブ紛争におけるEUの偏見ある政策を進めているグループだけに関心があるのではありません。先週号の Wall Street Journal では、画期的な記事が掲載されました。マイケル欧州議会予算管理委員会議長が、「なぜパレスチナ自治政府が、人権と経済動向に関わりなく、EUからの資金を受け取る、ただ一つの団体なのか。」と問うたのです。
ECIは、議員任期5年間の間、サウレル 欧州議員の事務局や他の議員たちと絶えず連絡を取ってきました。私たちは、その結果が今、現れ始めているのを喜んでいます。EUの選挙が近づいているこの時期に、この書簡が欧州指導者たちに届けられるよう、私たちと働きを共にしてくださっていることを感謝いたします。
パレスチナ人権セミナー、メディア妨害の中、スウェーデン議会で開催
セミナーでJIJの議長であるカレブ・マイヤー氏は、パレスチナ領土でいかに人権が侵害されているか、パレスチナの基本的自由が奪われ、人権が侵されているかを、十分な証拠書類で語りました。確かな研究に基づき、パレスチナの人権が、イスラエル政府からだけでなく、パレスチナの指導者からも、どのように最も脅威であったかを提示したのです。Facebook で彼らの好ましくないと思われるサイトに「like(いいね)」を押すなら、刑務所行きになり、パレスチナ自治政府を非難したジャーナリストは、政府への侵入を禁止されるなどを語ったのです。
彼のメッセージは、奇しくもまったく同じ日に、マイケル欧州予算委員長が書いた新聞紙面で証拠立てられたのです!
セミナーは、スウェーデン欧州議員のアネリー氏が主催し、欧州議員、プレス関係者、パレスチナ人活動家が参加しました。ECI創立ディレクター、トーマス·サンデルは、セミナーの目的は、各々の指導者たちに対して説明責任を持たせることによって、パレスチナの人々の人権状況を向上させるためだったと指摘しました。
セミナーは大成功をおさめた一方で、現在スウェーデンに存在する反イスラエルの風潮を浮き彫りにしたとも言えます。パレスチナのシナリオに反対する声に対していかに封じ込めるかを目的としている存在がいるのです。このセミナーは、スウェーデンと北欧諸国で、イスラエル擁護がいかに必要かを証拠立てています。もし皆様が経済的に支えてくださるのなら、より挑戦していくことができるでしょう。もし私たちの北欧諸国のイスラエル援助への経済的支援を希望されるのでしたら、ご連絡ください。
ECI、ノルウェーの新議会に挑戦
ノルウェーの中東政策を変える時
【オスロ】 ノルウェーは中東和平で最も影響力のある国のひとつであり続けています。しかし過去のノルウェーの影響力は、問題を含んでいたために、中道右派の新政権は、パランスのとれたものとなるべきでしょう。
ノルウェーの新政権が樹立してから半年後、ECIは中東に対するノルウェー外交政策の重要な役割を果たす議員と話し合うために、ノルウェー議会を訪れました。以前の首班であった労働党は、中東和平には常に建設的ではありませんでした。テロリスト集団ハマスとは関わらないという公約にもかかわらず、ノルウェーがテロリスト集団と緊密な関係を育んできたことが明るみに出されました。パレスチナ自治政府が、2012年11月、国連で国家格上げが決定した時、ノルウェー政府はその背後で格上げを手助けしてきたのです。
トマス・サンデルは、新政権は引き続き、中東に関わるべきであるが、それはバランスのとれたもであるべきだと主張しました。
「前政権は、和平交渉のパートナーとしてハマスを合法化しようとし、一方的なパレスチナ国家設立に向けて、ロビー活動を進めようとしたため、ノルウェーは、その努力に信用を落とした。今、新たなスタート時に立ち、新しい経済的支援政策を始めることができる。」
トマス・サンデルは、「ノルウェーは、パレスチナ自治政府支援会議の議長として責任を負うべきだ。パレスチナの腐敗と誤った管理体制を取り締まるだけでなく、支援金が憎しみを燃え立たせるために使われるのではなく、共存するための備えてとして使われるべきだ。」と指摘しました。
国際問題委員会の主要な議員らは、この外部の観点から見た展望に感謝の意を表し、議員就任の全期間を通じて連絡を取り合う意向を表明しました。
来たるべき5月22-25日の欧州議会選挙に関わる時
【ブリュッセル】 あと残すところ1カ月と少しで、欧州議会選挙が、5月22-25日の日程で行われようとしています。ECIは、「祈りと選挙」と題して、新たにスタートする時となりました。
2004年と2009年に行われた選挙で、ECIは、全体的に低い投票率にもかかわらず、選挙に参加することで、その影響力を最大限に用い、クリスチャンの有権者に情報を知らせ、働きかけてきました。
EUが28カ国に拡大したために、ECIがそれらの国々の立候補者をすべて保護することは不可能ですが、しかし、その代わりに、有権者が積極的に選挙に参加し、議員候補らとともに、正しく問題に取り組むよう呼びかけていくことはできるのです。
ECIは、いくつかの問題を提示することによって、立候補者らが、イスラエルとユダヤ人に関する問題について、彼らの立場を明確することができると信じています。以下がその内容となります。
・男性の割礼とコーシャ屠殺(訳注:ユダヤの律法に従った調理方法)は、
ヨーロッパで許可されるべきか、禁止されるべきか。
・イランが核爆弾を入手したかどうかを、EUは十分に確証しているのか。
・EUは、西岸・ガザ地区からイスラエルのビジネスを取り除くべきか。
あるいは、活動を許可すべきか。
その結果、パレスチナ人に仕事の機会を与えることにつながるか。
・エルサレムは、最終的な中東和平の結果、二分されるべきか。
または、イスラエルの首都として存続すべきか。
・EUは、経済動向と人権記録を条件として、パレスチナ自治政府に援助すべきか。
それとも、過去と同じ状態で継続すべきか。
ECIはこの質問を欧州議会のすべての主要な政治グループに送りました。彼らの解答が届きしだい、サイトに掲示していく意向です。
過激論者が脅かす声は欧州議会でちからを増してきています。今こそ、イスラエルの友である者はみな、選挙に参加することがいかに重要であるかを知るべきなのです。
編集者:トマス・サンデル tomas.sandell@pp.inet.fi